アウトな野球団 (1)寄せ集め組織

何か事を起こす時、進めてゆく時、
それらに2人以上の人間が関わるようであれば、
そこに組織が生まれることになります。

多くの人が、なんらかの組織に属し日々活動しています。
しかし、その規模の大小に関わらず、
なんの問題も無く・円滑に運営されている組織は
少ないのではないでしょうか。

組織づくりとその運営方法については、古くから研究がなされています。
いわゆる『組織論』というもの。
私も、販売士という資格を取得するにあたり、少々組織論について学びました。
学んだことが、どの程度実践で活用できているのかはさておき、
「こういう事を、もっと早く知っていればなぁ~」と、つくづく思います。

例えば、「バーナードの組織の成立要件」のような
ごく基本的な理論を、小学生の頃に知っていれば、
あんな失敗はしなかったと…。

その失敗とは-

私は小学4年生の時に、ある組織を立ち上げることを決意しました。
それは「野球チーム」です。
ball
野球が大好きで、とにかく野球をしたい!という一心で
なんとかメンバーを集めようとしました。

学区内に一つリトルリーグのチームはありましたが、
私の住む地域からは少し遠く、女子は入団できない。
また、何かとお金も掛かりそうでした。
なので、これはもう自分で作るしかないと思ったのです。
幸いにも、近所には練習に使えそうな空地がありました。

さてこの時、私が大いに参考にしたのは、当時愛読していた

ドカベン(作者:水島新司)

キャプテン(作者:ちばあきお)

といった”野球漫画”でした。
(「もしドラ」の主人公のようにドラッカーとの出会いは無く…残念)

ドカベンの山田のように、まずはなんとかメンバーをかき集めるんだ!
誰でもいいから頭数をそろえるぞっ!

そんなことを考えながら、
近所の小学生たちを片っ端から勧誘しました。
しかし、思ったほど乗り気になる子はいませんでした。

「興味ない。野球なんてやったことないし」
「疲れそう」
「習い事があるから」

断られても、諦めるわけにはいきません。
(ドカベン山田も、最初はメンバー集めに苦労していたもんね…)
そう自分を鼓舞して、男女を問わず声を掛けまくりました。

結局、比較的いつも暇そうでぶらぶらしている子たちと
その子たちの小さな弟妹たちまで、
なんとか言いくるめてメンバーを揃えました。
もちろん、誰一人やる気をもって参加を決めたわけではありません。
いわゆる”寄せ集め”での、チーム立上げとなりました。

翌週から、空地で練習を開始することになりました。
(私が独断で決めました)

しかし、そこからは目も当てられぬ失敗の連続…。
思い出すだけでも恥ずかしい…。

(つづく)


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