推されるための3条件

先日、東京出張の空き時間に
八重洲のブックセンターに立ち寄りました。
いつもは新刊の並ぶ1階を一巡りするか、
上階にあがっても2階のビジネス書、
3階のコンピュータ関連あたりでタイムリミットとなりますが、
この日はいつもより時間があったのと、
あるジャンルの書籍を探してみたため、
1~8階まですべて巡ることになりました。

まあ、兎に角この本の数といったら、
すごい数です。
仮に指名買いしようにも、
なかなかお目当ての本までたどり着けない。
書籍検索の端末を使って、
お目当ての本をなんとか発見できましたが、
それは、5階の片隅の棚にあり、
同じ棚に並ぶあまたの本の背表紙タイトルから
見つけ出すという苦行となりました。

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私の場合、最近、書籍はネットで購入することがほとんど。
基本的には、検索で見つけ出しさえすれば、即購入できる、
という流れに慣れ切っているわけですから
余計に「めんどくさ~」と思いました。

書店に足を運ぶのは、ちょっとした娯楽というか、
運命の一冊との偶然の出会いを求めているときぐらいです。
これにより、
自分でも意識してない潜在的ニーズ(インサイト)を、
満たしてくれる良書と出会えることもあります。

さて、リアル店舗で、
自社の製品をお客様に手にとってもらうためには、
なんといっても陳列の場所と見せ方がモノをいいますよね。
目立つ場所に、購買意欲をそそるPOPがついていれば、かなり有利。
そのためには、まずその陳列を担当する店舗側のスタッフが
「おススメしたくなる一品」のポジションをゲットしなければなりません。

例えば書店でいえば、
次のように陳列されている本が、
それにあたるかと思います。

・平積みされる
・書店員お薦めランキングの棚に並べられる
・注目テーマ別にまとめられた棚に並べられる
・POPをつけてもらえる
・レジ近くに置いてもらえる

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では、どうしたらこういう扱いをしてもらえるのか。
推される一品は、どんな条件を満たしているんでしょう?

ざっくり条件をあげるとしたら、
下記の3つがあるかと思います。

まず、その商品自体の品質や見た目が圧倒的に際立っており、
他に類を見ないユニークなものであれば、
これは、誰だって推したくもなりますね。
但し、その事実を、まずは「知ってもらい・気付いてもらうこと」は必要。
そこまで、商品力が無いのであればなおのこと、
その商品の良い点(売り)にフォーカスして伝え、
その存在を知ってもらえること、が重要になってきます。

ひとめの条件は、
「店側にどんな売りの商品かを知ってもらう事」。

二つめの条件は、
「つい人にお薦めしたくなる付加価値をつけて伝えること」。
例えば、
あの〇〇で有名な〇〇さんが初めて書いた本、
今巷で話題のテーマをいち早く取り扱った専門書、
TVや新聞など他のメディアで取り上げられた本、
タイトルがユニークでインパクトがあったり、
珍しい装丁が目をひき、売場の陳列に華を添えてくれそうな本、など
付加価値にも、いろいろありますよね。
ただ、上記に挙げた中には、コントロールできないものもあります。
商品の提供側が付けやすい付加価値をあげるとしたら
「わかりやすくストーリーを添えること」です。
映画化もされた「ビリギャル」の本なんて、
まさにそれですよね(タイトルからして)。

そして最後、三つめの条件は、
「お薦めフレーズを用意して提供すること」。
二つ目の条件が前提にもなりますが、
POP等で取り上げやすいフレーズが
最初から用意されていれば、推す側も便利。
多数の商品を扱う店であればあるほど、
意外とこの三つ目の条件は効くと思います。

さてこれらの条件、
人を紹介する場合を想像すれば納得できませんか?
例えば、お見合いで、ビジネスの場で、
どこの誰だか知らない人や
何をやってるかよくわからないような人
どこが魅力何だか掴みずらい・伝えずらい人は、
きっと紹介してもらえませんよね。

さて、皆さんの会社が提供している商品やサービスは、
人に推してもらえるものになっていますか?


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