喉元過ぎれば…

「喉元過ぎれば熱さを忘れる」。
人間って、全くもってそのとおりだと感じます。
最近自分でも、ハッとしたことがありました。

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それは、小さい子供の子育てをしながら働く
母親の気持ちにすこし疎くなっている、
ということです。
自分もほんのちょっと前まで同じ立場で、
いろんな場面や問題に向かいあわざるをえず、
納得いかないことや困惑したことが
山ほどあったはずなのに、
子どもが成長しそれほど手がかからなくなってきて、
いつのまにか過ぎた日の感覚を忘れ、
ずいぶん鈍感になっていたのです。

それに気づいたのは、
まだ小さな子を抱える友人に、
久しぶりに会って話をしたのがきっかけでした。
「ああ、そうだった、自分もそうだった、
 今もみんな同じ思いをしてるんだな」
ようやく、記憶と感覚がよみがえってきたのです。

仕事の能力面で、
女性だから母だから云々ということについては、
実のところ普段あまり意識していません。
「女性の柔軟で細やかな感覚を仕事に活かせる」
そんな風なことをいう人もいますが、
男女問わず、
細やかな人もいればガサツな人もいるし、
柔らか頭の人もいれば頭のお堅い人もいます。
いまいちピンとこないんですよね…

勿論、同じ女性同士・母親同士で話が合うとか、
話をしていただきやすいという場面は沢山あります。

また、育児を担うという点については、
まだまだ女性(母親)への負荷が高めなのが現実です。

例えば、夫婦のいずれもがフルタイムで働いていても、
子どもが高熱を出せば、母親が休みをとり看病する、
または早退し保育園にお迎えにいく、
父親が仕事を休むという選択肢は最初から検討もされない。
そんなパターンが、少なくとも私の周囲では
当然のようになっています。
父親の意識は変わってきているものの、
旧態然とした会社の組織風土や、
身近なジジババたちの意識がそれを阻んでいる場合もありますね。

年々、育児環境は改善されているし、
男性の育児・家事への参加も年々進んでいるとはいえ、
「そのぐらいで、参加していると自慢されても…」
というのが、言わないまでも
働く母親たちの本音ではないのかと思ったりもします。

少なくとも、私は、

「私たちが子育てしていたときよりも、
 あなたたち恵まれているんだから堪えて頑張って」

「一時期のこと。我慢すればいいじゃないか」

そんな風なことをいうほどにまで、
鈍感にならないよう、気をつけたいと思います。

夫婦で社会全体で、うまく育児の負担も喜びも分かち合える。
そんな仕組み・風潮ができあがっていくまでは、
せめて経験者が共感し応援するポジションにいなければ!


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