今日は、先回のブログ記事「オムニチャネルって何?(1)」の続きです。
先回は、オムニチャネルとはどんなものなのか、次のようにご説明しました。
「オムニ(=すべての、あらゆるの意)+チャネル(=顧客接点)」とは、
1.企業が持つすべての顧客接点を統合し、
2.シームレスに(継ぎ目なく、違和感なく)連携させ、
3・顧客の多様な消費スタイルに柔軟に対応する取り組みのこと、
そして、靴チェーン店での例を紹介しました。
オムニチャネルにより、お客様は
より便利にサービスを利用したり、商品を購入できるようになる
ということをイメージして頂けたでしょうか?
では、会社やお店にとって
オムニチャネル化をするメリットってなんでしょう?
「すべての顧客接点を統合する」
「シームレスに連携させる」
「お客様の多様な消費スタイルに柔軟に対応する」
いずれも言葉にするのは簡単ですが、
提供する側にとって、オムニチャネル化の実現は
随分と手間や時間、そしてお金の掛かることになります。
そこまでコストを費やして得られるメリットとは何か。
会社やお店にとって、
オムニチャネル化をするメリットはいくつかあります。
◎<新規客の獲得>
オムニチャネル非対応の競合と比較されたときに
新規客から「便利で気持ちよく利用できる店」
として選んでもらいやすくなります。
◎<顧客生涯価値の向上>
オムニチャネル化によりお客様の満足度が高まれば
「また利用したくなる店」として
リピーターを増やすことや、
既存客の利用回数や買上金額の増加につながります。
また、紹介や口コミ効果等も期待できます。
◎<業務改善によるサービス力向上とコスト削減>
オムニチャネル化の過程では、
提供するサービスや商品、オぺーレーション、管理システム等を
見直し改善したり、無駄なく統合してゆく必要があります。
結果として、業務改善によるサービス力向上やコスト削減につながります。
また、従業員の意識改革、接客スキル向上等、人材育成効果も期待できます。
さて、いろいろとメリットを挙げましたが、これを読んで
「おお!それは良い。うちもオムニチャネル化ってのに取り組んでみよう!」
と、即オムニチャネル化に着手する方は…
ほとんどいらっしゃらないでしょう。おそらく。
「できたら良いけど、うちではとても実現できそうにない」
そんな風に思われる中小企業や小規模店経営者の皆さんの方が
多いのではないでしょうか。
現に、名だたる大企業ですら、ここ数年でようやく
オムニチャネル化へ向けて様々な取り組みはじめたばかりです。
莫大なコストと時間を費やして進めているのです。
中小の会社やお店に、同じことができるかといったら、
「そりゃ、無理だ!」と考えるのが普通でしょう。
しかし、「できないから、やらない」と言っていたら
5年後、10年後はどうなってしまうのか…
システム技術面でサービス力に差を付けられるのは兎も角、
本来、中小ならではの強みともいわれる
きめ細やかな接客や、柔軟な対応、豊富な経験や専門知識 等々も
大企業が展開するチェーン店で提供されるようになったとしたら…
少し想像してみてください。
「マズい…(-д-;) でも、どうしたらいいんだ」
素直に想像して頂き、そうつぶやかれたあなたのために、
また次回この続きを書きますね。