「オムニチャネル」という言葉、
最近ちらほら見聞きしませんか?
聞いたことはあるけど何の事だかわからない、という方のために、
今日はオムニチャネルについて書いてみたいと思います。
ちなみに…
私は「販売士」という資格の講師登録をするにあたり
論文審査への合格が必須条件となっていたため、
「小規模小売業におけるオムニチャネル化の提案」というテーマで論文を書きました。
この際、さまざまな資料をあたりましたので、
いろいろな実例をご紹介していけると思います!多分!
さて、
「オムニ(=すべての、あらゆるの意)+チャネル(=顧客接点)」とは、
1.企業が持つすべての顧客接点を統合し、
2.シームレスに(継ぎ目なく、違和感なく)連携させ、
3・顧客の多様な消費スタイルに柔軟に対応する取り組み
のことです。
う~ん、わかったような、わからんような…
とお思いの方は、
次のような場面を思い浮かべてみてください。
[ケース1]/////////////////////////
靴を買いに靴の専門チェーン店へ行った。
気に入った靴が見つかったが、
自分の足のサイズに合うものは品切れ。
店員に尋ねてみると
「店頭品限りの品で在庫はありません」
と言われ、あきらめた。
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[ケース2]/////////////////////////
靴を買いに靴の専門チェーン店へ行った。
気に入った靴が見つかったが、
自分の足のサイズに合うものは品切れ。
店員に尋ねてみると
「近隣のチェーン店舗にそのサイズの在庫が
ないかどうかを電話で確認してみますね。
ございましたら、そちらでお買い求めを」
と言われ、15分程度待たされた。
結局、他店にも在庫は無かった。
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[ケース3]/////////////////////////
靴を買いに靴の専門チェーン店へ行った。
気に入った靴が見つかったが、
自分の足のサイズに合うものは品切れ。
店員に尋ねてみると
「当チェーンのネットショップで今すぐ在庫を
確認してみます。在庫がございましたら、
当店で入荷取り置きし、後日お渡し、
またはご自宅に直送することも可能です」
と答えながら、タブレット端末を使って
目の前ですぐに在庫を確認してくれた。
在庫があったので、自宅直送を依頼。
靴の代金は、先に店頭で支払いを済ませた。
希望であれば、商品到着時に代引払いでも可能
ということだ。
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さあ、以上の3つのケースで、
あなたがお客様として利用したいお店は、
どのお店でしょう?
おそらく…
「ケース3」のお店ではないでしょうか。
このケース3のお店こそが、
他の2店に比べ「オムニチャネル」化を実現できているお店といえます。
1.すべての顧客接点(= 実店舗,ネットショップ,チェーン内の他店舗)を
統合し(= 在庫管理,決済システム)
2.シームレスに連携させ(簡単にできる在庫照会,決済)
3.顧客の多様なスタイルに(= 店頭購入派,自宅受取り派)
柔軟に対応しています。
上記の例以外にも、
すでに、私たちの身の回りで
オムニチャネル化は少しずつ進んでいます。
◎ネットで注文して、コンビニで受け取りできる
◎同じチェーンの他店で買い物をしても、
馴染みの店舗と同等の接客や特典サービスが受けられる など
また、
◎店頭には魚を一匹も並べてないのに鮮魚を販売する魚屋さん
のような面白い実例もあります(大繁盛しているそうですよ!)。
さらに、オムニチャネル先進国である米国では、
中小企業でも導入できるオムニチャネルシステムが
いくつか登場しています。
実例は、1回では紹介しきれませんので、
●オムニチャネル化を実現するための条件 や
●小規模なお店の場合、どうしたらオムニチャネル化ができるか
などのテーマと併せて、また追々ご紹介していきますね。