年の暮れも押し迫り、
周囲では、クリスマスの話題に交じって
高校や大学の受験話をよく耳にするようになりました。
ちなみに我が家の子どもたちは、
来年揃って中3と高3に進級予定。
そろそろ受験話も他人事でもなくなってきます。
すでに子どもらは学校で、
「将来の夢は?就きたい職業は?
ある程度目標を定めて進路を考えましょう」
そんなことをいわれています。
“自分のキャリアプランを描く”
確かに大切なことです。
具体的な目標とプランを持っている人は、強い。
しかし、その目標の職業自体が無くなったり、
新たな職業が生まれたりといったこともあります。
例えば、私がしているWEB関係の仕事などは、
子どもの頃は、全くその影すらなかった仕事です。
また、昨今は高学歴や最初の就職先いかんで、
その後の安定した暮らしや成功が望めるとも限らない時代。
いまは特に夢などないからと、
いざ目標が定まったときニュートラルに動けそうな
偏差値高めの進路を選択しておくという手もありますが、
これも周囲を見渡してみると、どれだけ有効かどうか疑問です。
なんとか食っていける最低限の経済力は必要と思いますが、
何を成功とするか、何に幸せを感じるかも人それぞれですよね。
(これは昔からか)
ちなみに、我が子のひとりは
芸大の音楽系学部を目指しています。
芸術系の進路って明らかにつぶしが効かなそう…ですよね。
知り合いにもよく心配されます。
「そこを出て卒業後は何になるの?生活していけるの?」
誠にもってその通りで、
その専門分野を職業にできる人は、ほんの一握り。
そんなことは承知のうえで、
チャレンジを後押ししています。
でも、自分も全く未知の分野。
やっぱり…先々が心配ではありまして…。
先日こんな本を見つけて読んだりもしております。
音大の就職課に勤務されている方が書かれた本です。
法学部に進学した人が皆法曹界入りするわけではない…といったくだりなど
ああ、いわれてみればそうだよねといった感じ。
私自身、音大や芸大への誤った固定観念があったかもしれないと所々で気づかされました。
本書は、音大卒業生のその後の進路が主なテーマですが、
音大卒に限らず当てはまることが、いろいろと書かれています。
どこへ向かうか、どこに所属するかというよりも、
歩みを進める過程や自分が置かれた環境において、
身につけられるものを貪欲に身につけて力をつけるのが
大切なんだろうな、とあらためて思いました。
武器になる力をどう身につけるか。見つけるか。
これは、進学や就職に限らず、
商売をやっていくうえでも使える視点ではないでしょうか。