お豆腐屋さんもロケット開発者も

最近は滅多にお目に掛かることはありませんが、
昔は、お豆腐屋さんがリヤカーを引いて(もう少し後には軽トラで)
豆腐を売り歩いていましたよね。

当時、日持ちのしない豆腐は、
きっと売れ残れば廃棄するしかなかったでしょう。
(最近でこそ日持ちのよい充填豆腐はありますが)
ただ、毎日漫然と売りに出て

「今日は全然だめだった。残念」
「昨日は結構売れたのに、今日はいまいちだ」

なんて調子では、商売上がったりです。

では、どうしたらよいのでしょう。
どうも、ものの本によると、
お豆腐屋さんは、豆腐を売り歩きながら、
ちゃんと市場リサーチをしていたようです。

どの地域に、どのようなお客さんが住んでいて、
どのくらいの頻度で、
どういうタイミングで豆腐を購入するか、
地図に印しながら回っていたのだとか。
もちろんお客様の声(感想、要望、反応)だって直接聞くことができます。

その結果、需要を予測できますし、
いつ、どこに、どんな豆腐を売りに行けば
より売上UPにつながるかがわかる、というわけです。
これってまさに、マーケティング!

さて、本日ニュースを見ていましたら、
宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発中の新型基幹ロケット「H3ロケット」の説明会で、
そのプロジェクトチームマネージャーの岡田氏の会見内容が紹介されていました。
(記事参照:ITメディアニュース )

チームマネージャーの岡田氏曰く、

「常にマーケティングしながら開発している」
「衛星の需要動向や競合の動きを常にウォッチし、顧客の声を実現することを第一に考え」
「世界中の人たちが使いたくなるロケットを目指す」のだそうです。

激化する国際競争に勝つためには、
ただ高品質というだけでは、通用しないというわけでしょう。
また、売れなければ開発の機会や規模もしぼんでいくため、
高い技術力も保てなくなっていきます。
記事によれば、すでに現在JAXAでロケット開発を経験している人は、
40歳以上が中心のようです。
(若手技術者がロケット開発に携わる機会がない)

昔も今も、町の豆腐屋さんも最新ロケット開発者も
生き残ろうと思ったら、
やはり「マーケティング」を重視せざるを得ないんですね。

tofu
Freepikによるベクターデザインを使用

さて皆さんの会社では、如何でしょうか?
マーケティングなんてしなくても大丈夫、という方は
果たしていらっしゃるでしょうか?


関連記事

  1. 知ってる?今日から「〇〇週間」。

  2. 年末年始の過ごし方

  3. 「忘れられる権利」日本では?

  4. そろそろ一段落…と思うと…

  5. “顧客満足”の活きた事例

  6. クラシック音楽の日