ビスケットのレシピを送った理由

今日2/28は「ビスケットの日」なんだそうです。
語呂合わせでもなさそうですし、
どんな由来があるのか調べてみたところ、
意外な事実がわかりました。

江戸時代の事、
水戸藩の蘭学医師 柴田方庵という人が、
長崎に留学していた時にビスケットの製法をオランダ人から学び、
その製法を書状にしたため水戸藩へ送付したのが
安政2年(1855年)の2/28だったから、
というのが由来だそうです。

biscot

なんでまた、ビスケットの製法をわざわざ藩へ報告を?
方庵さんが異国のスイーツにハマっていたわけでも、
殿さまがグルメだったからでもありません。
ビスケットは「保存食」として優れているということで、
水戸藩は、その製法を知りたかったというわけです。
確かに、天保~安政にかけては大飢饉や大地震も起きていますから、
非常時における「保存食」の備蓄は、
危機管理のひとつとして大変重要だったことでしょう。

さて、現代の保存食といえば、
お馴染みのカンパンやビスケットをはじめ、
パンの缶詰めや水で戻すだけで食べられるドライフーズ、
インスタントラーメン等々、随分バラエティーに富んでいますね。
特にカップヌードルなどは、
海外の被災地や難民キャンプへの支援物資としても有名です。
平時に「お菓子」「食べ物」と聞くと、
当たり前のように、美味しさや素材の良さなどに注意が向きがちですが、
「命をつなぐための食糧」として価値を見直すことも、
時には必要なのかもしれません。

また、なにか食に関連する新商品や新サービスを考える場合も、
「美味しさ」「素材の良さ」「珍しさ」「デザイン」などの他に、
「保存に適する」という切り口で検討するという方法もありますね。


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