アナログ人間でした!(前篇)

私が高校を卒業し、転職を経て事務職に就いたのは1990年。
既にパソコンや携帯電話等は世に出ていましたが、
当時私が勤めていた小さな事務所では、
まだまだアナログな仕事の進め方をしていました。

例えば…

・お客様への御礼状や宛名書き、郵送資料に添える送付票などはすべて手書き
・役所への提出書類は和文タイプライターで作成
・計算は電卓を使い、念のため算盤でも計算違いがないかをチェック

そんな具合でした。今では考えられないような状況です。

そのうちに、若手男性社員のひとりが
「これからはパソコンを使うべきだ!」
と強く上司に訴え続け(和文タイプを壊しかねない勢いでした)、
ようやく、しぶしぶ、パソコンが1台だけ導入されました。

しかし、上司は使うのに抵抗があったようで、
「タイプの活字の方が、味があるよね?」
「電源を入れてすぐに使えないから、時間がもったいないだろう?」
などと理由をつけてパソコンを使おうとはしませんでした。
そんな雰囲気の中、私も「文系だし、機械ものは苦手です~」
といいながら、積極的にパソコンを活用することはありませんでした。

そんな私が、その後、この事務所の閉鎖や個人的な事情もあって、
中小のITベンダーに営業職として転職することになりました。
(これからはこの業界が伸びそうだし、給料も良いから…という理由で)
この時点で、私にはかろうじてタイピングに困らない程度のスキルしかなかったので、採用は難しいかと思われました。

<後編に続く>


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